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散在する顧客データの統合がビジネスチャンスにつながる

企業と顧客との接点は、ますます多様化しています。営業チャネルやサービスチャネル、リアル店舗などの対面チャネルだけでなく、コンタクトセンターや顧客会員向けポータルなどの非対面チャネルもあります。最近では、顧客の行動情報や稼働機器情報などのIoT*1データも注目されています。

*1 IoT:Internet of Things

こうした多様な情報をうまく組み合わせて活用すれば、顧客をさまざまな側面でとらえることができ、顧客ごとに適した応対や、製品・サービスを提供できます。ただし、そのためにはいくつかの課題を克服する必要があります。

まず、多様なチャネルから収集される顧客情報が、多くの場合は組織ごと、あるいは業務ごとに散在しているという課題があります。また、増大する顧客情報への対応も簡単ではありません。

今や、使えるデータは膨大にあります。しかし、人々の移動・行動データや機器データなどのビッグデータを長期間にわたって収集し蓄積することができず、データを活用せずに捨ててしまっているといった事例も見られるなど、データを生かしきれていない企業も多く存在すると考えています。

このような顧客情報やビッグデータに関する課題を解決し、「最適なコンテンツや製品、サービス」を「最適なタイミングとチャネル」で、「最適な顧客」に届けることができれば、顧客満足の向上や顧客の離反防止、顧客生涯価値の向上など大きな効果を期待できます。

企業にとっては、プロダクトが中心だった従来のマーケティングから顧客を重視したマーケティングへのシフトにつながり、個々の顧客との良好な関係が構築され、自社の製品やサービスが継続的に顧客に選択され続け、その結果、顧客生涯価値が向上するなどの効果につなげられると考えています。

特に国内市場の成熟化が進みつつある今、顧客データの有効活用は多くの企業にとって重要なテーマです(図1)
図1 ビジネス効果を創出するための顧客データの活用イメージ

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顧客経験価値に適応した顧客対応により製品・サービスの価値を向上

東芝は、このような課題に対応するソリューションの提供に早い時期から取り組んでおり、そこで培ってきた実績やノウハウ、技術はCRMソリューション「T-SQUAREx」の中に蓄積されています。

その中のT-SQUARE/CDiにおいて、顧客情報の統合と活用をサポートしています。いろいろな顧客接点チャネルから得られた個々の情報を“点”としてではなく、いわば“面”としてとらえることができるようになります。従来は、各顧客との接点履歴がチャネルごと、システムごとにバラバラに管理されていた顧客情報を、顧客経験価値をとらえるつながりを持った情報として認識できる顧客情報に発展させることが可能となるのです。

顧客に関する情報がもたらされるチャネルは、店舗やポータル、コンタクトセンターなど、一般的なCRMの守備範囲にとどまりません。ソーシャルデータや、行政などの提供するオープンデータも含まれます。加えて、東芝グループが強みを持つ、社会インフラにおけるスマートメーターや、店舗のPOS*2端末からのデータなどにも拡張することで、データの統合により実現される価値がさらに向上します。当社はこれらのビッグデータを蓄積し活用する基盤など、顧客情報を拡充する手段も併せて提供しています(図2)。

*2 POS:Point Of Sales system

図2 顧客データの収集・統合から分析・活用までの実現イメージ

これらの情報が活用される領域は、大きく二つあります。一つは顧客対応の最適化、もう一つは自社の製品やサービスへのフィードバックです。

顧客対応を最適化する上で、カギを握るのがシナリオです。顧客データの統合をビジネスに効果的につなげるためには、「どのような顧客に対して、どのようなアクションを実行するか」といったシナリオを策定し、それに基づいて顧客に働きかける必要があります。そのプロセスはできるだけ自動化しつつ、人間とコンピューターが会話型でアクションを進めることができるように配慮しなければなりません。

自社の製品やサービスへのフィードバックの代表例は、機器から収集したデータに基づく予防保守です。ネットワーク経由で機器から定期的に収集し分析したデータを活用し、修理や点検のタイミングを最適化することで、故障などの機器に発生するトラブルを未然に防ぎます。

また、ソーシャルデータを含めた多様なデータを統合することで、より的確にVOC*3を把握して製品の企画や開発に生かすこともできます。このように、集めた情報をフィードバックして価値を創造できる分野は数多くあります。

*3 VOC:Voice Of the Customer

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間接販売ビジネスにおける顧客データ統合の動き

当社は住宅機器メーカーのクリナップ様をはじめとした、東芝グループ内外の企業にT-SQUARE/CDiを提供し、多くのお客さまの顧客データ統合と、その後のビジネスへの活用をサポートしてきました。

クリナップ様では、丁寧な顧客対応による満足度の向上、顧客情報の最新化による修理業務の迅速化とコスト削減、営業管理業務の効率化などが実現されました*4

*4 クリナップ様事例URL:  https://www.toshiba-sol.co.jp/casestudy/articles/cleanup_02.htm

導入事例の中には、お客さま向け有償サービス加入率の増加につながった事例や、お客さま対応費用の削減につながった事例などもあります。以下に幾つかの事例を紹介します。

まず、損害保険会社A社のケースです。代理店経由で保険商品を販売しているA社の課題は、顧客満足の向上と営業力の強化でした。例えば、複数の代理店と付き合いのある既存の顧客にその一方の代理店がアプローチする場合、他方の代理店経由で契約済みの商品を推奨したりすれば、断られて無駄足になるだけでなく、顧客満足にも悪影響が及びかねません。そこでA社が主導し、個々の顧客の属性や契約情報などを統合して見える化を進めました。これにより、アプローチする顧客の重複が避けられるだけでなく、アップセルやクロスセルの拡大も促進されました。

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活用やビジネス効果の創出を含めて支援

間接販売を主体とする精密機器メーカーB社も、データの統合により顧客との接点を強化しています。以前は、受発注やアフターサービスといった業務システムごとに顧客情報が散在しており、また、間接販売という特性上、製品販売時点で、最終顧客の情報を把握できるケースが少ないことから、シェアの高い顧客情報や用途などの把握が困難でした。そこで、修理などの発生時に最終顧客の情報を取得し、足りない情報を徐々に埋めていくというアプローチを採用。統合顧客データベースを着実に成長させることで、個々の製品軸と顧客軸とを重ね合わせた見える化を実現しています。これにより、製品から顧客をたどることも可能になりました。例えば、ある製品を持っている顧客に連絡が必要となったときに、製品番号などを基にユーザーリストを確認するといったトレーサビリティーの仕組みも、生産系のシステムと顧客データの連携により実現しています。

これらの事例に共通するのは、単に顧客データを統合するだけでなく、ビジネスへの効果の創出も含めて当社がサポートしていること。お客さまのビジネスに一層の貢献ができるよう、私たちはT-SQUARExをさらに進化させていきたいと考えています。

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※本内容は東芝ソリューションの情報誌「T-SOUL14号」の特集から転載しています。
※本記事に関する社名、部署名、役職名などは2015年4月現在のものです。
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