東芝デジタルソリューションズ株式会社

お客さまインタビュー

経営統合に向けた最優先課題を約1ヶ月で解決
異なるメールシステムの共通化で業務効率を大幅改善

カンパニー:因幡電機産業株式会社×ソリューション:Microsoft製品導入支援
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 電線や配線器具など電設資材の専門商社である因幡電機産業株式会社(以下、因幡電機産業)は、グループ子会社2社の経営統合に際し、新たなメールシステムとしてMicrosoft Exchange Online(以下、Exchange Online)を両社に提案。この移行プロジェクトを支援したのが、Microsoftのジャパンパートナーである東芝デジタルソリューションズ(以下、東芝)だ。

グループ子会社2社の経営統合が約3ヶ月後に迫り、両社が利用していたオンプレミス環境のNotesのメール機能とSaaS型グループウェアのメールサービスを早急に統合する方針となった。両社にとって最適なクラウドサービスとコンプライアンス対策を模索していた。

Exchange Onlineの導入を東芝が支援し、約1ヶ月でメールシステムの移行を完了。詳細なユーザーマニュアルを作成して短期間で運用を立ち上げながら、クラウド認証基盤も導入し、強固なセキュリティ環境を確立した。

導入の背景

経営統合に向け、メールシステムの共通化を推進

野田 啓史氏

因幡電機産業株式会社
情報システム部長

野田 啓史氏

 1938年創業の因幡電機産業は、電設資材の卸のほか空調用配管化粧カバーや被覆銅管など空調部材の製造を手掛けている。商社とメーカーの機能を併せ持つ独自性の強い企業で、人手不足を背景とした省力化ニーズに対応し、人と共に働く「協働ロボット」の導入支援などソリューションの提案に注力している。

 因幡電機産業グループのうちの2社、株式会社パトライト(以下、パトライト)と春日電機株式会社(以下、春日電機)を2017年10月1日に経営統合し、商号はパトライトに引き継ぐこととした。パトライトは、パトカーなどの緊急車両や工場現場などで利用される回転灯・表示灯で圧倒的な国内シェアを誇る同分野でのトップメーカーである。一方、新生パトライトとなる春日電機は、電動機の運転や停止を行う電磁開閉器などを製造する。この経営統合は、両社の技術力を結集して、独自性のある製品を産業機器市場に向けて提供していくための決定だ。

 因幡電機産業の情報システム部長 野田 啓史氏は、「経営統合が決まったのが2017年7月初旬で、合併時期が同年10月1日と発表されました。統合に向けて、パトライトと春日電機はシステムの共通化を進めていく必要がありましたが、何といっても最優先だったのが、メールシステムでした。新生パトライトがスタートする10月1日には、旧春日電機の従業員のメールアカウントも全てパトライトのものに切り替わっている必要があります。早速両社のメールシステムを統合するプロジェクトを立ち上げました」と当時の状況について語る。
パトライトでは、メールシステムとしてNotesのメール機能を利用しており、一方の春日電機ではSaaS型グループウェアのメールサービスを利用していた。経営統合までの約3ヶ月間で、これらの一本化を実現しなければならなかった。そこで因幡電機産業は、自社でのOffice 365導入の成功実績を持っていたため、パトライトに推奨するメールシステムとしてOffice 365のExchange Onlineを経営層に上申した。

導入の経緯

オンプレミス環境から使い勝手の良いクラウドサービスへ

藤幹 昌宏氏

因幡電機産業株式会社
情報システム部 システム企画課長

藤幹 昌宏氏

 因幡電機産業では2014年からOffice 365を利用しており、そのメリットを十分に理解していた。この点について、情報システム部 システム企画課長 藤幹 昌宏氏は、「2014年以前、当社ではメールシステムをオンプレミス環境に置いて使っていたのですが、同様の環境のままでは運用に当然手間がかかります。適切なセキュリティ対策も施さなければならず、そこにもコストと手間が必要です。その当時、今後の経営環境も考慮し、クラウドサービスの利用を考えました」と説明する。

 また2014年頃は、コンプライアンス上、企業におけるメールの重要度が大きく高まってきていた時期でもあった。野田氏はこの観点からも、新たなメールシステムの必要性を感じていたという。「自社運用していたメールシステムは、必要最小限の送受信機能を提供するものでしたが、コンプライアンス上、重要なメールは保存しておかなければなりません。例えばエンドユーザーのPC環境を入れ替えるたびに、メールの移し替えも行う必要があり、このような事務的な作業が業務の大半を占めるようになってきました。そのような手間は極力無くしたいし、作業時に誤って大切なメールを消してしまう可能性もある。使い勝手の観点からもクラウドサービスの利用は必要不可欠だと考えたのです」(野田氏)。

 そこで因幡電機産業は、Exchange Onlineと他の1サービスを比較検討、コストや将来の拡張性を評価してOffice 365の導入を決定。そして使用開始から約2年が経過した2016年3月に、他ベンダーから購入したOffice 365のライセンスを東芝からのライセンス提供へと切り替えることにしたのである。

導入のポイント

グループでの環境統一と運用負荷の低減、将来の拡張性

栗本 哲氏

株式会社パトライト
経理システム部 システム課

栗本 哲氏

 東芝は、Microsoft製品のライセンスプロバイダーで、Office 365だけでなく、AzureやEMS(Enterprise Mobility+Security)などのクラウドサービスを扱っている。そして、これらを独自のノウハウと組み合わせてソリューションとして提供することで、顧客企業のビジネスを強力に支援している。また、「マイクロソフト ジャパン パートナー オブ ザ イヤー2017」においてEMSの展開と利用促進が認められ『Enterprise Mobility アワード』を受賞している。

 「東芝とは以前から付き合いがあったのですが、Microsoft製品のノウハウがあることを知り、今後グループウェアなど各種業務アプリケーションをOffice 365に移行していく時の相談にも乗ってもらえると考えたのです。私たちの利用実績を踏まえて、新会社の新たなメールシステムとしてもExchange Onlineがいいだろうと考えました」と野田氏は語る。パトライトでは既に自社でSaaS型メールサービスを検討していたが、因幡電機産業からの提案を受けて最終的にExchange Onlineの導入を決定した。

 パトライトの経理システム部 システム課 栗本 哲氏は、「今回の経営統合は、グループの力をより結集するためのものなので、親会社と同じコミュニケーション環境に揃えておいた方が連携も図りやすいだろうと考えました。またクラウドサービスの利用で運用負荷を下げられるだけでなく、“脱Notes”を図ってOffice 365への移行を進める時、Microsoft製品の豊富な知見を持つ東芝にサポートしてもらえるという点が、非常に大きな安心感につながりました。今回の決定でグループ全体のシナジー効果をさらに高めていくことができると考えました」と語る。

導入の効果

約1ヶ月での導入と強固なセキュリティ環境の確立

 パトライトと春日電機は2017年8月下旬、Exchange Online導入プロジェクトのキックオフを行い、9月末にパトライト、10月初旬に旧春日電機の順番でExchange Onlineの利用を開始した。Exchange Onlineに移行したアカウント数は、両社合わせて約750だ。

 「約1ヶ月という短期間で導入を完了できたのは、東芝のサポートがあってこそ。キックオフの翌日には試行環境を準備してもらい、実際に触りながらExchange Onlineの導入を進めることができました。私たちのこの試行が詳しいユーザーマニュアルの作成に大いに役立ちました。両社のエンドユーザーにしてみれば、経営統合を機にメールの利用環境が大きく変わることになります。うまくメールを使えなければ、実業務に支障が出ることになりかねません。そこで、東芝に相談しながら、非常に細かいFAQまで盛り込んだ詳細なユーザーマニュアルを作りました。1ヶ月も経たないうちに社員は新しい環境に慣れ、Exchange Onlineの利用は完全に運用に乗りました」と栗本氏。

 さらに今回パトライトでは、クラウド認証基盤として「HDE One」も導入した。HDE Oneは、アクセス制御やSSO*の機能を提供し、エンドユーザーとOffice 365などさまざまなクラウドサービスとのセキュアな連携を可能にするクラウドセキュリティサービスだ。「東芝からの提案を受けてHDE Oneを導入したことで、エンドユーザーには使い勝手の良さと強固なセキュリティ環境も提供することができました。これも従来は無かった非常に大きなメリットです」(栗本氏)。

*SSO(シングルサインオン) … 一度認証を受けるだけでIDとパスワードを再入力することなく、サービスを利用できる機能

パトライト メールシステム概要

パトライト メールシステム概要
将来の展望

その他業務アプリケーションのOffice 365への順次移行

井上 晋一郎氏

因幡電機産業株式会社
情報システム部 システム企画課
主事

井上 晋一郎氏

 現在パトライトでは、Notesベースの業務アプリケーションを約200個稼働させている。2019年度中にはこれらを順次、東芝のサポートを受けながらOffice 365の機能に置き換えていきたい考えだ。「例えば、ワークフローの機能を含む情報共有のための掲示板は、製品の不具合情報や、お客さまからのクレーム情報などをいち早く社内で共有し、実際の対応に当たる関係各部署にエスカレーションしていくアプリケーションです。オリジナルの機能で難しい場合にはアドオンも使って、可能な限りOffice 365に集約していきたいと考えています」と栗本氏は語る。さらにコミュニケーション環境の改善という観点から、コラボレーション機能を提供するMicrosoft SharePoint Online(以下、SharePoint)や、企業向けのSNSであるYammerの利用も東芝のサポートのもとで計画しているという。

 また因幡電機産業でも、Office 365のさらなる活用に着手している。この点について、2016年のライセンス買い替え時に、藤幹氏と共にOffice 365活用のロードマップを策定した情報システム部 システム企画課 主事 井上 晋一郎氏は、「私たちは今、既にSharePointやYammerを使っていますが、オンプレミス環境には自社開発した業務アプリケーションが約10個あります。このうちOffice 365に集約できるものについては、2018年度中に移行を完了させ、サーバーコストの削減や保守性の向上を実現したいと考えています。そのためにも、引き続き、東芝のサポートに期待しています」と語る。

 東芝は今まで培ったノウハウを生かしながら、今後もきめ細やかなサポートで因幡電機産業グループの業務をより効率的なものにしていく。


この記事の内容は2018年1月に取材した内容を元に構成しています。
記事内における主な数値データ、社名、組織名、役職などは取材時のものです。

COMPANY PROFILE

会社名
因幡電機産業株式会社
設立
1949年5月
代表者
代表取締役社長 守谷承弘
本社所在地
(大阪本社)大阪市西区立売堀4丁目11-14/(東京本社)東京都港区港南4丁目1-8 リバージュ品川
事業概要
電設資材事業、産業機器事業、および自社製品事業
URL
http://www.inaba.co.jp/ 別ウィンドウで開きます

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